『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』原 晋

フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉

2015年の正月まで、私は一部の熱心な駅伝ファン以外、誰も知らない無名の監督でした。さらに言えば、私の現役時代は箱根駅伝出場、オリンピック出場などという華々しい経歴は皆無。そんな私が、なぜ青学陸上競技部で結果を出せたのか。
それはきっと、営業マンとして実績を積み重ねる過程で、チームをつくり上げるにはなにが必要なのか、人を育てるとはどういうことなのかなど、たくさんのことを学んだからです。そして、それをスポーツの現場に持ち込めば成功するのではないかと思っていたのです。ダメダメだった私だからこそ、今までの常識にとらわれずに、陸上界の常識を打ち破ることができたのだと思います。
ビジネスのグラウンドには、「人と組織」を強くするノウハウがたくさん埋まっています。ビジネスで培われ、青学陸上競技部で醸成された「ノウハウ」が、今度は皆さまのビジネスの現場で一つでもお役に立てられれば、これほどうれしいことはありません。 Amazonより

今回は原 晋さんの著書『フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉』から3つの言葉を紹介します。

目標を「数字」に置き換えよ

 育成プランを作成するときに意識することは、目標をできるだけ具体的にし、かつ数字に落とし込むことです。
 私が提示する育成プランは大学1〜4年までの目標をA4用紙1枚にまとめます。5000メートル、1万メートル、ハーフマラソン、それぞれの目標タイムをはじめ、1年生で関東インカレの1500メートルに出場し、2年生で5000メートルに出場、そして3年のときにユニバーシアードに出場。
 箱根駅伝に関しても、2年生でレギュラーをつかみ復路を走る、3年生で往路を走り、4年のときにはエース区間を走る、といったその選手に実現してほしい道筋を示します。
 プランには、そうした目標だけでなく、それまでにどんな課題を克服すべきかを書き添え、目標を実現するためには努力も必要だと伝えています。

よっしゃ、駅伝で優勝を目標に頑張るぞ!!

という目標だと、目標が大きすぎてモチベーションがなかなか上がらない。

そこで、目標を小さく小さくして、頑張ればギリギリ届くという目標をいくつも用意して、それをひとつづつクリアしていくといった目標の作り方だと毎日の練習へのモチベーションが上がる、
更に、出来るだけ数字に置き換えることによって目標が具体的になる。

目標には、「チーム目標」と「個人目標」がある

組織の目標だけだと個々の目指すところが不明確になります。組織の目標の下に個人の目標があれば、個々の成長が組織強化につながるからです。私の場合、「チーム目標」と「個人目標」の両輪がなければ、チームを強くすることはできないということです。

これは、チーム目標上で紹介した目標を小さく小さくして、頑張ればギリギリ届くという目標をつくることが出来ないからです。

なぜなら、そのチーム目標が簡単だと感じている選手もモチベーションが上がりませんし、逆にその目標が高すぎる選手もモチベーションが上がらないからです。

だから、チーム目標という一本の軸を作って、そのあと「個人目標」をつくることが、とても大切です。

規則正しい生活で「成長の核」をつくれ

 陸上界で最も基本となる核は、規則正しい生活です。なぜなら、陸上選手はパンツとシャツ、そしてシューズを履いて身一つで走るシンプルなスポーツだからです。
 疲れたからといって、頭にプロペラをつけて飛ぶわけにはいきません。走る姿勢が美しいと芸術点が加算されてタイムが10秒縮むこともありません。ホームランなど、戦況が劇的に変わることもないスポーツです。スタートした選手は、ただゴールに向かってひたすら走るだけです。
 つまり、体だけが選手の資本なのです。

ぼくも、ボクサーなのでしっかりこの考えを頭に刻まないとアカンな。
激しい練習をするだけでは、勝てない。それ以外の時間も全て競技のために、早く寝たり、しっかり栄養があるものを食べたりする、そうゆう日常生活が「成長の核」なんだな。

まとめ

原 晋さんは現役では、結果が出せなかった。だけどそこから、ビジネスを経験したからこそ、陸上の経験だけではなく、ビジネス×陸上を混ぜることによって、箱根駅伝優勝に繋がったんだな。

もくじ

プロローグ
第1章 チームで結果を出し続ける
第2章 伸びる人材を見極める
第3章 潜在能力を引き出す
第4章 人間力を育む
第5章 周囲を巻き込んで力に変える