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時間短縮が目的ではない!『生産性』伊賀 泰代

☆内容紹介☆
かつて日本企業は生産現場での高い生産性を誇ったが、ホワイトカラーの生産性が圧倒的に低く世界から取り残された原因となっている。生産性はイノベーションの源泉でもあり、画期的なビジネスモデルを生み出すカギなのだ。本書では、マッキンゼーの元人材育成マネジャーが、いかに組織と人材の生産性を上げるかを紹介する。
Amazonより

今回は、マッキンゼーで採用マネジャーを務めた伊賀 泰代さんの本『生産性』から最も生産性の高い採用を紹介します。

最も生産性の高い採用とは

 一定のビジネス経験をもつ人であれば、生産性の定義について大枠の理解はされているはずです。しかし、ビジネスの現場では、その概念をしばしば軽視され、時には完全に無視されてしまいます。(中略)
 では「10人の新卒学生の採用」が目標である企業にとって、何人の応募があれば最も理想的な状況といえるのでしょう?100人?1000人?それとも1万人でしょうか?
 採用には多大な経費と人手がかかります。特に、面接や内定維持のために投入される優秀な社員の時間負担は膨大で、新卒採用シーズンには本来業務を後回しにしてまで面接やインターンシップなど、採用関連イベントのために駆り出される社員が続出しています。
 自社の採用基準を満たし、かつ確実に入社してくれる10人が受けにきてくれたら、他に何人もの応募がある必要はありません。そういった生産性の高い採用が実現できれば、毎年数ヶ月にもわたって採用業務に駆り出される社員の負担も最小限にとどめることができるのです。

この考え方はなかったな!!

昨年、就活をしたぼくからすると、やはり倍率が高い企業のほうがいい会社だと思う1つの指標になっていた。でも、倍率が高いということは、効率が悪いという1つの指標の面もあるということだな。

量を追う発想が生産性を下げる

「とにかく応募者を増やす」方法は、最も避ける方策です。なのになぜ、多くの企業がそういう方向に走ってしまうのか。理由はふたつです。

①「採用人数を増やすためには、応募人数を増やすしかない」と思い込んでいる

 採用支援企業は、「応募者が多ければ多いほど、採用可能な学生が増える」と主張します。「50人集まれば、採用できる学生がひとりは含まれている。だから10人採用したいのであれば、500人を集める必要がある」というロジックです。
 これは「ある仕事を仕上げるには50時間が必要だ。したがってその10倍の仕事を仕上げたいなら、500時間の労働時間が必要になる」というロジックと同じです。こうした「アウトプットを増やしたければ、その分、インプットを増やすべき」という発想には、生産性の概念が完全に欠如しています。

確かに効率を度外視している考え方だ。

② 経営者の見栄の問題

「ライバル企業の説明会には1000人の学生が集まったらしい。うちの説明会にはなぜ300人しか集まっていないのか?」と文句を言う役員や、その役員を説得できない(もしくは、するのが面倒だからやらない怠惰な)人事部門が存在するために、採用の生産性が下がってしまうのです。

ただの見栄のために生産性を下げるのはバカらしいな。

まとめ・感想・書評

いやー時間術の本はたくさん読んできたけど、これは新しい視点だった。
もちろん成果だすのは大切だけど、効率のよくしっかり成果を出しているかっということをもっと考えないといけないんだな。

また、会議の時間を短縮することを考えている企業が多くなってきたけど、会議の時間を短縮することが目的ではなく、会議でしっかり成果を出すことがほんとうの目的とのこと。つまり、効率だけを求めるのも間違いということ。

効率と成果を切り分けて考えるのではなく、同時に考えることが大切なんだということが分かりました。


☆目次☆
【序章】軽視される「生産性」
【第1章】生産性向上のための四つのアプローチ
【第2章】ビジネスイノベーションに不可欠な生産性の意識
【第3章】量から質への評価へ
【第4章】トップパフォーマーの潜在力を引き出す
【第5章】人材を諦めない組織へ
【第6章】管理職の使命はチームの生産性向上
【第7章】業務の生産性向上に直結する研修
【第8章】マッキンゼー流 資料の作り方
【第9章】マッキンゼー流 会議の進め方
【終章】マクロな視点から